三日目の午後大雨になった外
4日間にわたる永代経法要が終了いたしました。各地よりようこそのお参りでございました。皆様とともにじっくりと聴聞させていただき、永代経の意義や本願のはたらきを味わいました。前半2日間は奥野寛暢師による善導大師の教え「経教とは鏡の如し」とのお話、自分とは何者か、それを照らし出して下さるのがお念仏であることをお聞きいたしました。落語の松山鏡のお話は以前、FMいみずさんでお話ししたことがあったので、親しく聴かせていただきました。それにしても聞けば聞くほど仏法の奥深さを思い知らされます。
後半は林要昭師の他宗から見える浄土真宗のお話は、仏教学を学ばれた経験から、他宗のほとんどが依用している「般若心経」の内容と現在の私たちとの乖離に焦点を当てられたお話でした。真宗ではあたりまえと思っていることが他宗ではだいぶ異なることを知らなければ、結局のところ浄土真宗を知ることは出来ないのだという視点は非常に大事だと思います。かつて恩師の一人が、 Continue reading '永代経法要終了'»
新設された手摺
永代経法要を前に、以前から懸案の本堂向拝の階段手すりが新設されました。これで本堂への上り下りが楽になりました。高欄の手すりは見た目は立派ですが、太くていつもお年寄りのみなさんが不安そうに掴まっておられました。今回は中央にループ状の設計を鉄工所さんに依頼し、深緑の混じった黒に塗装していただきました。高欄の柱に装飾してある擬宝珠(ぎぼし)は銅製ですが、その色は真っ黒ではなく、緑青の混じった黒です。それに習って塗装をお願いしました。結果、なんとも言えない渋い色になったと思いますので、お掴まりの際眺めてみて下さい。
ご参拝をお待ちしております。
会場案内
ご案内の三島霜川朗読会が開催されました。お天気にも恵まれ、県内遠近各地から大勢のご参加。「ふみの会」のネットワークの広さを感じました。三島家の菩提寺ということで善興寺を会場に選ばれたのですが、若院も本格的に作品を読んだのはこれがはじめて。『水郷』では、明治の中田の自然が本当に活き活きと描写されていて、蛍の輝きのなかにそのままタイムスリップしたような気になりました。『埋もれ井戸』では、当時の人間関係の雰囲気や、心の描き方が緻密で自然を通して機微を感じる作品でした。三島霜川さんは本当に心の細やかな方だったのでしょうね。
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内陣での法要の後、右余間で法名前読経
前坊守・澍法院釋妙雅が往生してちょうど一年がたち、一周忌法要をお勤めいたしました。全国から親類縁者が集い、本堂にて法要、大阪の正福寺住職、林寺脩明師に御法話を賜わり、前坊守のことを偲び、仏縁と仏恩をともに感じさせていただきました。皆さんといっしょに読経すると、大きく不思議な音に包まれます。自分の声とあの人の声の境がなくなり、仏さまの声として聞かせていただける時と空間が広がるのでした。このままずっとこの音に包まれていたい、と思うようになったところで法要は終了。もう二度と戻ってこない尊いご縁が法要なのだと改めて教えていただきました。
法要の後、塗装が施され、美しくなったお墓にお骨が納められました。死の縁は、 Continue reading '前坊守一周忌法要'»
これまでの活動や信念について語る松本師
昨日、帰真慶讃法要がお勤まりになりました。遠近各地より多数ご参拝いただき、ありがとうございました。実如上人から下付されたご絵像をお掛けして、皆様とともにお勤めした法要の後、松本紹圭さんのお話を伺いました。プロジェクターとスクリーンを使った視覚に訴えかける明瞭なお話と内容から「お寺を元気にしたい」という真摯な気持ちが伝わると同時に、僧侶である自分自身が問われる厳しさも感じました。
松本さんは、お母様のご実家のお寺で出遇った仏教の教えに魅かれ、僧侶を志しました。しかし、今の仏教界の状況をみて、もっと人々が参画できる大きな可能性を感じ、東京の都心ならではの環境を活かした活動を始められました。人とお寺をつなぐ仕掛けをさまざまな方法で具体化し、多くの人々に仏縁を結んでこられます。その体験から、 Continue reading '松本紹圭師来寺'»