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二十八日講報恩講
今年最後の二十八日講が勤まりました。ご講師は、高岡市内島の教願寺若院の岡西好持師。「仏教の現世利益」と題してご法話をいただきました。現世利益と聞くと私たちはすぐに無病息災、家内安全、立身出世などを思い浮かべますが、お釈迦様の人生にはそれらが成就しなかった例をお話しになって、仏法を聞くということが、この世の幸せと言われることが思い通りになっていくことなのではなく、どのようなことが起きても、耐え忍び、励まされていくはたらきをいただくことなのだ、ということを熱く教えてくださいました。阿弥陀如来は、四十八願の最初に、浄土には地獄、餓鬼、畜生などの世界を無くしたいと誓われました。これらは、戦争や搾取、差別などの苦しみを生む種を無くしたいと誓われたものであり、現実社会の問題を見つめる大切な視点を与えてくださっているのです。
報恩講勤修
今年の報恩講が勤修されました。一日目、二日目と恒例の「善興寺荒れ」の空模様でしたが、最終日は陽射しの美しい秋晴れとなりました。多くのみなさまのご参拝をいただき、有難いご縁を数多く結んでいかれました。
今年は奥書院「濤聲軒」の築100周年という記念の年ということもあり、大正初期に書かれた書や絵を展示し、百年前の時代の雰囲気をご参拝の皆様に感じていただきました。大正二年に5歳で夭折した前住職の兄、不忘さんの絵像が残されており、この方が亡くなられたご縁で現在のいのちがつながっているのだと感慨深く拝ませていただきました。また、本願寺派の僧侶で仏教学者だった前田慧雲師の書、 Continue reading '報恩講勤修'»
報恩講の準備
昨日から天候が荒れ、「善興寺荒れ」と言われる報恩講が始まります。今日は城端から立華の職人さんたち4人が朝からお越しになり、本堂で仏華を立てて下さいました。大谷派の城端別院には、15人もの「華お講」なる集団がおられ、副業として各地のお寺の仏華を立てておられます。「真宗の仏華」といわれる浄土真宗の顔であるお花の文化が、なかなか若い世代に受け継がれておりません。若院も見よう見まねで立てたこともありましたが、法務との兼ね合いでなかなか思うようにできません。阿弥陀如来の功徳を表す仏華、そして灯火、供物、お香から表現されたお浄土の世界にこころを寄せてお念仏のいわれを聞かせていただきたいと思います。 Continue reading '報恩講の準備'»