快晴の空の下で

By , 2010年4月26日 12:42 am

久しぶりに日曜日に雲一つない暖かな快晴に恵まれ、宇奈月の善巧寺さんの「花まつり」に若坊守が参加。県内でも随一の行事を続けていらっしゃることはお聞きしていましたが、写真を見る限りでもそのすごさを感じます。そこでは、子供さんが初めて阿弥陀さまにおまいりする「初参式」が本堂で行われ、続いて境内に出て、お寺の子供劇団「雪ん子劇団」の一幕を観劇。そのあと「縁日」がスタート。劇団OB/OGの中高生や婦人会のみなさんがそれぞれの役割を担い続けてこられたことで、赤ちゃんからお年寄りまでがいっしょに参加できるこの行事のすごさを感じました。この行事を5月1日の中田仏教会の「花まつり」も見習って盛大なものにしたいものです。

さて、同じ頃、ご法事では、四十九日の法要の後、お墓に納骨をすませました。その帰り道、立山連峰が目の前に広がる景色に参拝のみなさんとともに清々しい気持ちにさせていただきました。最近、ご法事の席で皆さん、特に若い世代の皆さんが法事の機会を大切にしようと思っていらっしゃる雰囲気をひしひしと感じます。いのちのつながりは希薄化していますが、それではだめだという直感的なものがその雰囲気を作っているのかもしれません。子供たちに伝えなければならないものは何か、一緒に考える時間にしたいものですね。

濱田庄司展

By , 2010年4月24日 7:05 pm

今日のご法事の席で砺波市美術館の関係者の方がおられ、砺波市のチューリップフェアの特別展として開催中の「人間国宝 濱田庄司の陶芸」展のお話を聞くご縁をいただきました。濱田庄司は、柳宗悦とともに民藝運動の提唱者として近代の工芸の世界に大きな影響を与えた方です。その作品が現在、砺波市美術館で展示されています。浄土真宗が育んだ美の世界と、民藝の関係を知ることのできる展覧会ですので、ぜひご覧下さい。6月には日本民藝協会の全国大会も砺波で開催される予定です。合わせてご参加いただければと思います。

The Golden Walls

By , 2010年4月24日 1:34 pm

東京の築地本願寺へ研修会のために行くと、「蓮華殿」が修復工事を終え、美しい金色や漆黒が輝いていました。の壁面や柱は善興寺の工事で使われる金紙と同じようなものが貼られてあり、帰寺すると金紙が貼り終えられていました。百二十年ぶりに生まれ変わった内陣の壁面。この光を通して阿弥陀如来の願いを聞き続けいきましょう。

築地本願寺内の蓮華殿

善興寺内陣

下貼り作業

By , 2010年4月21日 10:20 pm

内陣の金紙貼り工事もいよいよ佳境に入りました。漆も乾き、金箔の紙を貼る前に、紙を二重に重ねて貼る「下貼り」という作業が進められています。襖や屏風などの専門職人さんたち3人で、なんと福岡県から来ていらっしゃいます。富山県は何度もいらしているようですが、こちらの居酒屋では、焼酎が少量で高いことなどを博多弁で話されていました。特別な糊で貼られる金紙は、50年は持つとのこと。修理もしやすいのが紙の特徴です。

天竺留学中の僧侶から

By , 2010年4月20日 10:22 pm

今、若手僧侶の著書が世間の注目を集めています。お寺存続の危機意識と仏教に出遭えた慶びの狭間で、考え、行動しているなかから生み出された時代の書とでもいえるものです。そのなかの一冊、『東大卒僧侶の「お坊さん革命」』(講談社)の著者、松本圭介氏は、善興寺の親戚寺院、東京港区の虎ノ門にある光明寺所属の青年僧侶さんです。松本さんは現在、経営学を学ぶためにインド留学中で、この本にはなぜその道に進むようになったのかバックグランドが書かれてあってとても興味深い。彼のはじめたお寺カフェ「神谷町オープンテラス」やお寺ライブ、超宗派仏教徒のインターネット寺院「彼岸寺」など、多くの若い世代と仏教を結ぶ現代の方便を生み出していることは、田舎の寺院にはまねのできないすばらしい活動です。しかし、反対に田舎のお寺にしかできないことは何か。そのことを強く考えさせられるようになったのも彼の存在があったからでしょう。田舎と都会を結ぶ何か、が今の仏教の閉塞感を打ち破る鍵になるのではないかと最近考えていますが、なかなか具体的に動くことができず日々を過ごしています。