いまこそ考えようハンセン病問題

By , 2010年6月19日 11:14 pm

栗生楽泉園自治会長・藤田三四郎さんのお話

熊本地裁で国のハンセン病隔離政策は憲法違反だったという判決が下だり、国は控訴を断念。国の誤りを認めたにが2001年5月11日でした。それから9年という月日が流れ、その間にこの問題の検証や解決に向けたさまざまな取り組みがなされてきました。富山には、ハンセン病の療養所がありませんが、「ハンセン病問題ふるさとネットワーク富山」という市民団体があり、毎年、熊本地裁での歴史的な判決を記念してシンポジウムを開催しています。

今回は群馬県の草津町にある「栗生楽泉園」内の特別病室といわれる監禁施設「重監房」に関するシンポジウムでした。生命倫理を専門とされる新潟大学の宮坂道夫さんが、世界の負の遺産(アウシュビッツを代表とする虐殺の現場や施設)を紹介され、日本における負の歴史として「重監房」がどんな意味を持つのか、問いかけてくださいました。

次に、これまで何度もお会いして、私にハンセン病問題を直接教えてくださった栗生楽泉園の自治会長をされている、藤田三四郎さんが講演されました。これまでのハンセン病問題と現在の問題の所在を語られ、国は誤りを認め、問題解決に向けた法律も施行されたが、まだまだ多くの課題が残されていることなどをお話しになりました。お元気そうでしたが、目がだいぶ悪くなったとおっしゃっていました。知らなかったことを知るということの大切さと継続して耳を傾けるということの大切さを再び学ばせていただきました。

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