大遠忌法要委員会—行事部全体会と庶務部係長会

By , 2010年5月29日 10:08 pm

もう6月も間近というのに肌寒い夜に法要委員会が開催されました。土日の方が集まりやすいという総代さんたちのご意見から、開催いたしました。ご出席の皆さま、お疲れさまでした。各係ごとに任務内容を確認して、どのような準備が必要か何を考えなければならないか、などの話し合いがもたれました。門徒全体が大遠忌法要に向け、力を合わせていこうとする足音が聞こえてきました。

行事部会

庶務部会

28日講はじまる

By , 2010年5月28日 2:22 pm

今日のお斎です。

5月から11月の間の5回、毎月28日に勤まります、善興寺28日講が今年もはじまりました。親鸞聖人のお誕生日が、5月21日ということで、毎年5月28日は「親鸞聖人降誕会(ごうたんえ)」をお勤めしています。今日のお話のテーマは「四十八願のおもい」。前住職の「第44回仏教伝道功労賞受賞」にちなんで、仏教伝道協会の創立者・沼田惠範さんのことやミツトヨのことをお話しました。四十八願の内容すべてを理解するのは難しいけれど、阿弥陀仏の本当に願っていらっしゃることは、「みんなを浄土に生まれさせ、仏にしたい」という第18願の内容をお話ししました。正午から当番のおばさんたちがお斎(精進料理)を作られ、おいしくいただきました。正信偈をお勤めして、お話を聞いて、お斎をいただく。なんとすばらしい行事だと思います。みなさんも28日講へお参りしませんか。来月は、6月28日(月)午前10時30分からです。

世をいとうしるし

By , 2010年5月27日 7:50 pm

講義でお話する尾角光美さん

先日、真宗大谷派の第33回北陸連区差別問題研修会に参加しました。テーマは「世をいとうしるし」-自死(自殺)の問題を通じて学びあうーでした。

4月から毎日新聞で「変える—社会起業的生き方」という連載記事があり、そのなかで尾角光美さんが紹介されていました。尾角さんは、若き社会起業家たちの登竜門のビジネスプランコンペ「edge」の最終選考会で優秀賞に選ばれた方です。お母さんが自らいのちを絶った苦悩のなかから、肉親らを失った人たちを寺院や葬儀社と協力して支える「グリーフ(悲嘆)サポート」という新事業に乗り出したのです。「Live on」(リヴオン)という団体を立ち上げ、グリーフケアをビジネスとして形作ろうとしています。ビジネスというと、「儲け」を追求するものというイメージが強く、まだまだその目的は分かりにくいかもしれませんが、社会の苦悩や問題を解決することこそがビジネスであるという思想が社会起業家を生んでいるのです。

社会起業家とは、利益だけを求めるのではなく、社会で本当に必要とされる仕事、福祉、教育、地域など、国や行政が対応できない社会的課題を解決する為に従来にない手法で経営する人のことをいい、1980年代、アメリカ人のビル・ドレイトンさんが社会起業家を発掘、サポートする財団「アショカ財団」を設立、世界中に2000人以上の社会起業家が門下生として活躍しています。これまでの経済至上主義から、人々がともに幸せになれる仕事を求めている人々が急速に増えているのです。

尾角さんは、自死・自殺の問題を正面から受け止め、自殺遺児の立場から遺族へのケアを模索している社会起業家といえるでしょう。

西本願寺では、全寺院に自死・自殺のアンケート調査を行い、宗派としてこの問題に取り組む試みが始まっています。尾角さんも協力し、近親者をなくした人らを精神的に支援する京都自死・自殺相談センターの設立を準備しています。新聞記事で読んだいくつかの記事に導かれ、そして大谷派の友人に誘われ、この研修会に参加しました。残念ながら所用ですべてを聞くことはできなかったのですが、「ここにいらっしゃる皆さんとつながることが私の活動の目的」という言葉が尾角さんを表していると感じました。20代、30代の自殺率が過去最高となった今、目を背けてはいけない現実なのだと教えていただきました。

職人は細く長く

By , 2010年5月19日 8:12 pm

住職のお友達、井波で代々彫刻を続けておられる三代目の南部白雲さんが、このたび宮崎県の都城市にある本願寺派の摂護寺さん(ご住職が住職と同級生、副住職夫妻が若院と同級生という関係)に山門の扉を納入されたことを報告しにいらっしゃいました。さる5月1日〜2日に修行された親鸞聖人750回大遠忌法要を記念して行われた事業のようです。のべ、5〜6年の歳月をかけて制作された扉をはじめ、塀の彫刻は目を見張る大作です。富山から10人程の職人さんたちと一緒に現地へ車で行き、納められたということでした。

興味深いお話をされていたのは、彫刻業界も今はとても保守的になっていて、新しいことを発見し、実行するということがなかなかできにくい状態にあるそうです。南部さんは発想が豊かで、新しいことにどんどん挑戦しておられる方なので、「職人は細く長く、きちんとした仕事をしていれば必ず誰かが見てくれているものだ」という先代からのお言葉を信念にこれまで活躍してこられました。南部さん工房のサイトがリンクページに追加されました。ご覧下さい。

ペシャワール会代表 中村哲さんの講演会共催

By , 2010年5月18日 10:30 pm

今日の午後、土井由三さんが来寺されました。土井さんは、元小杉町長で、現在、富山国際大学の講師をされています。また、来る6月17日に射水市のアイザック小杉文化ホール ラポールで開催予定の「アフガンに命の水を〜ペシャワール会 中村哲 医師26年間の現地報告〜」講演会の主催者代表をされています。善興寺ダーナ基金も共催としてこの講演会をサポートすることになったため、わざわざ足を運んでくださいました。ペシャワール会は、パキスタンやアフガニスタンで医療活動や水源確保事業、農業支援活動など、戦争や貧困のために苦悩に直面している人々を支える活動を長年行ってきたNGOです。中村哲さんは、ハンセン病の専門医として現地で活動をしてこられましたが、支援者が増え、現地職員が約300人、12000人の会員で活動する組織に成長しました。2年前には日本人とアフガニスタン人スタッフがダリバーンに拉致され、日本人メンバーが殺害されるというショッキングな事件を覚えておられる方も多いと思います。最近では、全長25キロメートルにも及ぶ灌漑用水を完成させ、「緑の大地計画」を進めて、アフガニスタンの人々に大きな影響を与えています。国内でもなかなかお会いできない方です。みなさんもぜひ足をお運びいただき、中村哲さんのお話を聞きにいきましょう。