全戦没者を悼み平和を願うつどい2010
毎年この時期に本願寺派高岡教区主催で、「全戦没者を悼み平和を願うつどい」という行事が開催されます。これは敵味方関係なくすべての戦没者を悼み、平和について考える法要で、今回で17回目を迎えました。今年の講師は、信楽峻麿先生(龍谷大学元学長・元仏教伝道協会理事長)でした。
「国家と教団を超えてこそ」と題し、親鸞聖人の立場を明確にお話し下さいました。まず、親鸞思想とは、国家や教団といった体制を超えるものであること。権力を超越するところに聖人の教えの基本があることをおっしゃいました。ところが私たち念仏者の生き様は体制のなかに取り込まれ、信心を世俗的な価値観と分けて受け止める二元論的な理解がほとんどであることを批判。その源流を三代門主の覚如上人やその子息、存覚上人、蓮如上人などの本願寺を形成し発展させてきた歴代の門主の思想にあるとし、世俗の価値観と信心を分けて生きた「真俗二諦」の非真宗な教学理解を紹介されました。 Continue reading '全戦没者を悼み平和を願うつどい2010'»