パキスタンとアフガニスタンで医療活動や教育、農業支援、灌漑用水事業などを26年にわたり行っていらっしゃるペシャワール会の代表、中村哲さんが射水市のラポールでお話をされました。
中村哲さんのお話をうかがっていると、私たちはアフガニスタンのことを誤った理解をしていたということがはっきりしました。アフガンに関する報道のあり方の問題。アフガニスタンという国の特異性。大干ばつのときの国連の誤った対応。メンバーの伊藤和也さん殺害事件の真相など、現地でアフガニスタン人と共に汗を流してこられた中村さんにしか語れない言葉に出わせていただき、「人と人との信頼関係こそがお金で買えない最も大切なものだ」という言い古されたフレーズを本当の言葉として受け止めさせてくださいました。
会場には、明日、富山県民会館でコンサートを開かれる加藤登紀子さんが参加されており、参加者一同でおどろきました。
満員の会場
壇上でショートトークをされる加藤登紀子さんと中村哲さん
今日の午後、土井由三さんが来寺されました。土井さんは、元小杉町長で、現在、富山国際大学の講師をされています。また、来る6月17日に射水市のアイザック小杉文化ホール ラポールで開催予定の「アフガンに命の水を〜ペシャワール会 中村哲 医師26年間の現地報告〜」講演会の主催者代表をされています。善興寺ダーナ基金も共催としてこの講演会をサポートすることになったため、わざわざ足を運んでくださいました。ペシャワール会は、パキスタンやアフガニスタンで医療活動や水源確保事業、農業支援活動など、戦争や貧困のために苦悩に直面している人々を支える活動を長年行ってきたNGOです。中村哲さんは、ハンセン病の専門医として現地で活動をしてこられましたが、支援者が増え、現地職員が約300人、12000人の会員で活動する組織に成長しました。2年前には日本人とアフガニスタン人スタッフがダリバーンに拉致され、日本人メンバーが殺害されるというショッキングな事件を覚えておられる方も多いと思います。最近では、全長25キロメートルにも及ぶ灌漑用水を完成させ、「緑の大地計画」を進めて、アフガニスタンの人々に大きな影響を与えています。国内でもなかなかお会いできない方です。みなさんもぜひ足をお運びいただき、中村哲さんのお話を聞きにいきましょう。