本願寺御正忌報恩講へ
1月14日〜15日、親鸞聖人のご命日の法要、御正忌報恩講にお参りしてきました。ご門徒の皆様とともに大変有意義な時間を過ごすことができました。
出発してまず最初に訪れたのは、善興寺の旧跡地、小矢部市下後亟の地へ。石碑のお名号のまえでお参りいたしました。
雪で道中心配でしたが、途中からは快晴となり、この時期としては非常に温かい天気に恵まれました。
最初の訪問先は、滋賀県の豊郷町にある伊藤忠兵衛記念館でした。商社、伊藤忠商事の創業者、伊藤忠兵衛さんのお宅が記念館になった所で、熱心な真宗門徒でした。「商売は菩薩の業」と人々に説いて、現在の日本のビジネス理念「三方より」や「三つ割銀」といった利益配分などを確立し、現在の商人にも影響を与えつづけている伊藤忠兵衛さんのことを車中お話しました。また、その地域から輩出された「近江商人」のことを学び、親鸞聖人の教えが社会にどのように影響を与え続けているのかを考えさせていただきました。記念館には、大きなお仏壇が安置されており、皆さんといっしょに「讃佛偈」のお参りしてきました。
記念館にはちゃんと初代忠兵衛さんと浄土真宗の関係を仏具、経典とともに紹介してあり、商売のまえに阿弥陀さまへの報謝の念が感じられるところでした。
午後から京都に入り、次の目的地、大谷本廟へ。親鸞聖人の廟所でお参りし、参加者の方が無量寿堂で納骨をされ、次の目的地へ。平安神宮の近くにある京仏師、江里康慧さんが主催されている工房「平安仏所」です。西本願寺高岡会館、高岡龍谷高校、中田保育園の礼拝堂に安置されている阿弥陀如来像は、みな江里さんの彫られた仏さまです。大変なおもてなしをいただき、工房では懇切丁寧な説明をしていただき、大変恐縮いたしました。特に奥様で截金師として人間国宝でした江里佐代子さんの作品にみなさん釘付けとなり、その技法の細かくて途方もない時間を想像してため息が漏れていました。日本を代表する技術と対面させていただき、本物のすばらしさと力に手を合わせて宿に向かいました。
お宿は、本願寺の向かいの和泉屋旅館さん。徒歩3分で本山につけますので、旅行会社さんの心遣いに感謝でした。翌朝、6時からの晨朝勤行(朝のおつとめ)にお参りし、帰敬式を受けられた参加者も寒い御影堂で厳かなときを過ごされました。午前10時からの御正忌報恩講の日中法要に皆さんとともに参拝し、全国各地から参拝のみなさまとお念仏申させていただき、親鸞聖人の遺徳を偲びました。
午後からは京都祇園に数年前にできた「よしもと祗園花月」へ。大阪へ行かなくても京都で毎日吉本劇場を楽しむことができます。前座は若手の芸人さんから始まり、去年有名になった「8.6秒バズーカ」さんやだんだんベテランさんが登場し、大助花子さんのトークは特に印象的でした。その後は新喜劇です。テレビでみるよりもお笑いの間や会場との一体感があり、とても面白かったです。
いろいろと盛りだくさんの内容の今回の団体参拝。また企画いたしますので、是非ご参加いただき、ともにお念仏のはたらきを味あわさせていただきましょう。
ちなみに来る2月14日(日)6:15−25、KNBラジオの「西本願寺の時間」で若院が平安仏所へ訪れたときのお話をさせていただきます。ご都合がつけばお聞き下さい。