生死を超える物語—仏教死生観デジタルアーカイブ研究閲覧システム—展観記念セレモニーへ
6月7日(火)午後、龍谷大学の深草学舎至心館2階のパドマ館にて、「生死を超える物語—仏教死生観デジタルアーカイブ研究閲覧システム—展観記念セレモニー」が開催され、来賓として出席してきました。善興寺所蔵の棟方志功作「御二河白道之柵」がこのシステムのデジタル資料として収蔵されたからです。
龍谷大学の人間・科学・宗教オープン・リサーチ・センターが、文部科学省私立大学戦略的研究基礎形成支援事業として行ったこのプロジェクトは、「生死を超える物語」と題して開かれました。今回の目玉は、世界初の「仏教死生観デジタルアーカイブ研究閲覧システム」の開発、発表です。仏教の死生観に関する仏像彫刻・書物・絵巻物等の研究史料をデジタル化して、32インチのマルチタッチモニターを使用し、指先の操作でそれらを閲覧できるシステムで、その一史料として『御二河白道之柵』が収蔵されたのです。
今回の展観記念のために初めて公開された作品もあり、非常にクオリティの高い内容となっていました。妙好人浅原才市さんの肖像画もこのたび収蔵され、安楽寺ご住職の梅田淳敬氏にお会いすることができました。センター長の鍋島直樹教授や副センター長の井上善幸准教授は、学生時代の恩師、先輩であり、懐かしい会話も弾みました。
東日本大震災の復興支援災害ボランティア活動の報告コーナーも設けられており、過去から現在に至る仏教の死生観を通して、今を生きる私がこれらの作品、史料から何を問われているのかと考えさせられました。この展示は7月22日(金)まで午前10時〜午後4時(土日祝は休館、ただし6/18、7/3は開館)開いております。入場料は無料です。貴重な展示ですので、京都にご縁のある方は是非、この物語に出会いにいってみてはどうでしょうか。