ロシア軍のウクライナ侵攻に関する宗派メッセージ

By , 2022年3月10日 11:33 am

ロシア軍のウクライナ侵攻を非難し、戦争の早期終結を願う決議

二〇二二年二月二四日、ロシア軍はウクライナに侵攻した。いかなる理由があれ、武力で他国の主権を蹂躙するこの蛮行を強く非難する。また、これに協力したベラルーシも、同様に強く非難されるべきである。

さらにプーチン大統領は、核兵器の使用も示唆した。許しがたい言動である。

爆撃を逃れ、地下に避難した子どもの声を我々は聞いた。「死にたくない。戦争が早く終わって欲しい」と。

一方で、この武力行使を非難し、戦争に反対する声が全世界に広がっている。ロシアでも、強権的な弾圧にもかかわらず、多くの人々が勇気ある声をあげている。我々は、これら勇気ある人々に心から連帯をする。

我々は、被爆国の市民として、生命を慈しむ仏教徒として、世の安穏を願う念仏者として、この武力侵攻を非難し、自己正当化をくりかえす権力者の愚かさを批判し、歴史をかえりみつつ、この戦争の一刻も早い終結を願う。

仏暦 二五六五(二〇二二)年 三月四日

浄土真宗本願寺派 宗会

ロシア連邦によるウクライナ侵攻に対する声明

2022年2月24日、ロシア連邦がウクライナへの軍事侵攻に踏み切りました。

ウクライナの各都市では子どもを含めた多くの民間人が犠牲となり、加えて100万人を超える国民が難民として避難を余儀なくされていると報道されています。

私たち浄土真宗本願寺派は、いかなる理由があろうとも、人命を軽視し、武力で一方的に現状を変更しようとする暴力的な行為に抗議し強く反対の意を表します。

このたびのウクライナへの侵攻だけでなく、世界各地でテロや武力紛争が続いている現実があります。あらためて、あらゆる場での暴力の行使を非難するとともに、一刻も早く対話による平和的な解決がなされ、ウクライナに再び平和が訪れますよう願うものです。

思想文化や制度による厳しい対立や相互の排除をのり越えて、自他共に心豊かに生きていけるよう、共に努力する先にこそ、恒久的な平和を実現する道が切り拓かれてくるものと確信いたします。

2022(令和4)年3月8日

浄土真宗本願寺派総長 石上 智康

武田昭英執行長談話

このたび第320回定期宗会において、浄土真宗本願寺派宗会による「ロシア軍のウクライナ侵攻を非難し、戦争の早期終結を願う決議」が採択されました。
私たちは『大無量寿経』にとかれた「兵戈無用」、また親鸞聖人がお示しくださった「世のなか安穏なれ」のもと、先の大戦の反省から非戦平和への願いを国内外に発信してまいりました。
お念仏をいただき、仏法の智慧を依りどころとする念仏者としてあらためて平和を希求せずにはいられません。
ロシア軍の侵攻によって双方に多くの死傷者がでていることを悼み、一日も早く武力行使が終結して安穏な日々がおとずれるよう願っております。

 

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