映画「六ヶ所村ラプソディー」上映と鎌仲ひとみ監督のトーク

By , 2012年5月9日 11:24 am

季節の華で荘厳されたお内仏さま

月忌参りに伺うとお内仏さまには美しいお花が供えられています。お花のお好きなお宅では、育てていらっしゃるお花や草木をアレンジしておられ、清々しい気持ちで読経させていただけます。

午後、大谷派富山教区の社会問題研修会、映画「六ヶ所村ラプソディー」上映と鎌仲ひとみ監督のトークが東本願寺富山別院で開催され、行ってきました。

イラク戦争での劣化ウラン弾使用にともない、多くの子供たちが白血病やガンにおかされて、亡くなっていく現実を目の当たりにして、政治的な問題と核の問題を見つめ続けている氷見市出身の映像監督、鎌仲ひとみさんがゲストでした。今回は彼女の核三部作といわれる第二作目、青森県の六ヶ所村にある核燃料再処理施設をとりまく現実を撮った作品『六ヶ所村ラプソディー』を鑑賞しました。

お話をする鎌仲監督

福島第一原発の事故が起きる前から、「核の平和利用」というフレーズに潜む原子力といのちの問題をあるがままに伝えようとされてきた視点がとてもよく伝わる映像でした。私たちは去年の事故後、この問題に関心を持たざるを得なくなりましたが、これは日本の問題であると同時に世界の大問題なのだと改めて痛感しました。

大谷派の月刊誌『同朋』2011年9月号の記事

日本では原発再稼働の風潮がにわかに浸透しつつありますが、すべてのいのちを傷つけるもとであることは、だれも否定できません。映像のなかで、現原子力委員長の班目春樹さんが、東大教授時代に原子力のことを「あんな不気味なもの誰も扱えない」と表現していたのが印象的でした。そして原子力に批判的な人々は自分の生活に根ざした視座から批判の声をあげているのでした。

原発による発電のためのウラン燃料を作る現場でも多くのいのちが傷つき、使用済みの燃料の行き先が未定であり、ゴミから兵器が作られ、使用された土地を汚染し続け、人々を間接的に殺している…。そんな社会に私たちの生活は成り立っているのです。どう受け止めたらいいのでしょう。

 

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