盂蘭盆

By , 2011年8月16日 5:47 pm

炎天下の中お墓を荘厳する花たち

遠近各地よりお墓参りにようこそのお参りでした。この時期にしかお会いできない方々のお顔を拝していると、あたりまえに一年が過ぎたのではなく、無数のご縁がお互いを支えてくださって、またお会いできたのだなあと思いました。前坊守との別れを通してお悔やみのお言葉が心にしみいるお盆でした。

お盆の語源は、インドの言葉で「ウランバーナ」といい、音訳されたのが「盂蘭盆」。それを省略して「お盆」となったのです。その意味は、逆さまにつり下げられた苦しみを表し、お釈迦様の有名なお弟子、神通力第一の目蓮尊者が苦しみ多い餓鬼道に生まれ落ちた母親を供養することで救うという逸話に基づいています。

真宗の教えでは、お念仏に生きた人々を浄土に生まれた諸仏として仰いでいく考え方から、亡き人への供養よりも、今生きている私達自身が真実の道を聞き開いていく生き方の方を大切と考えますので、真宗門徒さんの多い富山では、他の地域と比べてお盆の行事を重要視しない傾向があります。ただ、法事以外で家族そろってお参りする機会というのは、お盆がいちばんという現状もあり、難しいものだと毎年考えさせられます。みなさんは、お盆をどのように受け止めてお参りされていますか。

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